出会い系で気を付けたいリスクとして、マルチ商法があります。
マルチ商法は、個人を販売員として勧誘をし、販売者がまた新たな個人を勧誘する連鎖式の商取引です。
人とのネットワークに依存する販売方式で、購入者が販売員に変わるシステムから、ネットワークビジネスとも呼ばれたりもします。
その商取引のしくみ自体は合法ではあるのですが、実際は無理な勧誘や、詐欺まがいの勧誘もあり、いいイメージを持っている人は少ないと思います。
実際に、2022年10月に、マルチ商法の最大手であるアムウェイも販売員の勧誘活動が法律違反にあたるとして、6か月間の取引停止命令が出されました。
消費者庁は14日、健康食品など日用品を販売する「日本アムウェイ」(東京・渋谷)に対し、商品の購入を強要するといった勧誘活動が特定商取引法違反にあたるとして、一部取引停止命令を出したと発表した。期間は6カ月。同社への行政処分は初めて。
引用元:日本経済新聞-日本アムウェイに6カ月の一部取引停止命令 消費者庁
このニュースにもあるとおり、マルチ商法の勧誘は、SNSやマッチングアプリでおこなわれているのが最近の流れです。
実際に、出会い系サイト・マッチングアプリを使っていると、マルチであろう会員がたまに接触してくるんですよね。
出会い系の運営も見かけだけではマルチであると断定できないため、簡単に排除はできないのでしょう。
ですので、今回は出会い系に潜む、マルチ商法の手口や、勧誘を受けた場合の対策などを紹介していきたいと思います。
出会い系を使ったマルチ商法の手口
出会い系におけるマルチ商法は以下のような勧誘手口を使います。
すぐに会いたがる
マルチ商法に限らず、たくらみがある人は効率的に結果を求めるため、すぐに会いたがってきます。
最近よく見るマルチの手口では、化粧水やダイエットサプリなど美容関連の商品が多いように思えます。
プロフィールに美容に興味がある人は話しかけて下さいなどと書いてあり、それに応じてと話しかけると、実際に会って話しませんかとカフェに呼び出されます。
なぜかルノアールに誘われるケースが多いのですが、ルノアールもマルチでの利用は禁止しているみたいです。w
ルノアールの警告直球でワロタ pic.twitter.com/MZCmr1pX02
— seya (@sekikazu01) February 16, 2021
そして、カフェにいくと、長々と勧誘がはじまります。
途中で仲間も呼ばれることもありますので、絶対に会ってはいけません。
会う前に、美容グッズなど出会いとは関係ない話ばかりしてきますので、判別は簡単にできると思います。
2回あった後に勧誘をはじめるパターン
実際に、筆者が遭遇したマルチ商法は、はじめは普通な出会いを求める素振りで接近してきました。
すぐに会いたがっていたので、何か思惑があるのではと疑ってはいたのですが、1回目は普通のデートで安心していました。
ですが、2回目のデートでファミレスに呼び出されたところで勧誘がはじまりました。
このように、ビジネスの勧誘であることを話さずに会うことは法律違反になります。
筆者はそのことを伝えたところ、相手は怖気づいて逃げることができましたが、相手は法律違反であることを知らなかったようでした。
このように、1度デートのクッションをはさんでくるケースもあります。
ちなみに、その時に勧誘してきたものは、空気清浄機と浄水器でした。
グループで勧誘する
これも、よくある手口ですが、出会い系でサークル仲間を募集している人は警戒してください。
ジモティなどの地域コミュニティでもよく見られる手口なのですが、フットサル・バスケなどのサークル仲間や、唐揚げやピザなどのパーティー仲間をマッチングアプリでも募集しています。
サークルに参加するつもりで会いにいくと、サークルメンバーは全員マルチ商法の仲間で、集団で勧誘を受けるというもの。
囲まれて迫られたら怖すぎますよね。
このサークル勧誘は、出会い系だとタップルのおでかけ機能で見かけることが多いです。
すぐ会う相手を探す機能は便利ですが、悪いことを企てている人たちにも悪用されてしまいますね。
マッチングアプリで会った相手がマルチの勧誘だったら
マルチ商法は、事前にビジネスの勧誘であることを知らせずに会えば法律違反となります。
ですが、実情は、マルチと告げずに騙そうとしてくる人もいます。
もし、マッチングアプリで会った人がマルチ商法であったら、「体調が悪いので帰ります。」、「次の予定が入っているので帰ります。」などと言い帰ってしまいましょう。
あなたを騙そうとしている人の話を親切に聞いてあげる必要はないです。
どうせ、もう2度と連絡をとらない相手です。
もし契約してしまった場合でも、マルチ商法は契約から20日以内であればクーリングオフができます。
消費者生活センターでは電話相談もおこなっていますので、以下のページを参考にクーリングオフをおこなってください。
↓↓
出会い系やマッチングアプリのプロフィールでマルチは分かる?
普通の出会いを探しているフリをして近づいてくるマルチ商法もいますが、それは明確な法律違反であり数は少数派です。
多くのマルチ商法は、会う前にプロフィールを見るだけでも、その特徴が表れています。
例えば、
・美容に興味のある人だけ仲良くしてください。
・ビジネスをはじめました。
・同じビジネス仲間が欲しいです。
・フットサル仲間募集中です。
など、男女間の出会いとは関係なさそうなフレーズが高確率で書いてあります。
書いていない場合でも、メッセージで「私、本当にきくダイエットの方法にたどり着いたんですよ!」など、すぐに話をビジネス方面に持って行こうとします。
これらのプロフを避けるだけでも、被害に会う可能性は大きく下がりますので、注意してみてください。